3月23日の運転日から4日経過……「凄いこと」遅くなりましたが、しなの鉄道の上田-軽井沢間を駆け巡った急行『あの夏で待ってる』号のレポート参ります。
発表が昨年12月の発表から約3ヶ月。まもなく運転までもが見納めになる169系急行型電車のラストランも兼ねて、様々な169系電車イベントがしなの鉄道で行われています。大方国鉄信越本線時代を走った急行電車……『妙高』『信州』『志賀』……の復刻版(リバイバル運転)で走るものが多いです。一般運転という日もあれば、ツアーで貸し切ってというやり方もやってるみたい。自分は国鉄ファンではないんですが、昨年は小諸-軽井沢間の列車で1回は乗ってると記憶していますし、『なつまち』以前のしなの鉄道でも快速とかで乗った記憶があります。今しなの鉄道にいる169系電車だと昔の新幹線の座席を使っていて、わずかですがリクライニングも効くんですよね。また外装も緑と橙色の湘南色の編成と、赤いしなの鉄道色とがあって、なんでか後者の方がよく乗れました。1年前があっという間に感じるなぁ……。
その1年前、丁度今頃は『あの夏で待ってる』も放送終了。小諸市も『あの夏で待ってる』観光対応に『なつまちおもてなしプロジェクト』を立ち上げ、意見交換会から本格的になってきたんですよねぇ……。11月まで活躍し本陣母屋が閉館になるので、中にある『なつまちおもてなしサロン』も閉館もなりましたが、隣の佐久市で開かれた『さくデ。』や諏訪市での東方イベントの参加もあったし、観光交流館がおもてなしサロンの冬季出張所扱いで対応して頂けて……冬もそこそこでは頑張っていた。でも本年度で言えば3月20日からサロン開館で、今日のイベントは言わば本格的な鏡開きと考えようと自分は思ってます。
しなの鉄道では、入場券、一日券の発売があり、8月4日からは115系ラッピング列車の運転があって、初日の運転台をりのん人形も同乗した快速『なつまち』が印象強く残っています。カードラリー中に一般の営業運転で乗った日もありますが、8月4日はオリジナルのタペストリーは飾るわ、AR用のモニターではあの夏で待ってる1巻が上演されるわでこれまた印象強いものがあります。運転も今年の7月までと聞いています。あと1回は乗っておきたいところです。ちなみに11月開催の2回目の意見交換会では、ラッピング列車の貸切なんかのイベントなんて如何?って聞いたことがあります。
さて169系仕様の急行 あの夏で待ってるですが、自分は走行には最初懐疑的なものがありました。
確かに急行電車であのヘッドマークをつけて走れば、国鉄ファンではない自分でもそれなりに乗ってみたいとは思う。でも、8月4日の115系の事例があるとはいえ、乗って楽しめる空間に作り上げるのってどうするんだろうなぁ?しかも湘南色で走ると案内があったときには、『なつまち』本編で出なかった色の電車を?どうするの?と首を傾げたことがあります。自分の頭の中ではなつまちの世界観が優先し、実走に違和感を感じることさえありました。とはいっても、違和感は後の演出ですぐ払拭できたんだけどねww。
9時台には宿泊のグランドキャッスルホテルの駐車場にクルマを止めて小諸入りしますが、どうもこの時間帯では遅かったようです。
10:01の列車で上田へ向かおうと思っていたら、数分間違えて10:25まで電車を逃してしまいました。
最近しなの鉄道には2両編成の115系が走っていて、最初と最後の小諸-上田の往復がこれに当たりました。
ワンマン運転対応工事は受けていて、これこそ最近はじめた全線ワンマン運転をはじめる礎になっていますが、塗装はJRのままだから曰く『なつまちで、大糸線を走った115系』がそっくりしなの鉄道で走っていたという訳です。『なつまち』通解はわかるんですが、事実上の減車。おまけにしなの鉄道用のARモニターもありません。違和感を「凄いこと」感じたけど、そのうち慣れるでしょう。
上田を出てしなの鉄道本社に着いたのは11:00。
本社には初来訪ですが、60mある115系なつまちラッピング電車を横に、100m以上ある物販客の列に遭遇することに。……早いこと来てたんですね、迂闊だったなぁ……。
自分の番の頃にはおぎのや謹製の『あの夏で待ってる』弁当は売り切れてしまいましたが、なんとか急行券セットと特製看板レプリカを買います。
看板1個1200円6つで8200円!!……思い切って買っちゃいました。
(さて、どうやって収納しようか?)
本社内ではラッピング列車と本日の急行電車と並んで撮影。
(ヘッドマーク交換なんぞもやってたぞ)
更には♂会皆さんの協力によるコスプレ撮影会も。
(ただしイチカ、檸檬、美桜がいない)
にしても、買物に100mも列が出来た本社の撮影会には沢山のお客様が来られていました。
(なんか春なのに少し寒いコミックマーケットという声も聞いたような気がしましたね)
13時になって上田駅より急行『あの夏で待ってる』に乗車しますが、当初の疑問もすぐに払拭出来ました。
最前最後部はタペストリーは窓側は勿論天井に飾られ、内装で『なつまち空間』を演出しています。
驚くのは中間車!
『なつまち』グッズがあちらこちらに飾られています。りのん人形を荷物置き場に見えるように置くだけでも、アミューズメント的には『キャスト』となっているんです。配置は『なつまちおもてなしプロジェクト』の皆さん方のアイディアです。何しろ本日は『なつまちおもてなしサロンカー』となりました。ちなみに特製ガチャ(カプセルトイ)販売機も上田寄り乗務員室付近に設置され、わかやま電鐡貴志川線の『おもちゃ電車』を思い出します。勿論、サロンにあるノートもスタッフが持参して下さり、自分は軽井沢駅ホームでサロン設置のノートに、本年初の一筆することになりました。
座席は軽井沢ゆきでは上田寄り車両で僅かに残った通路側座席に座ることとなりましたが、上田ゆきでは軽井沢ホームで待って中間車『夏まちおもてなしサロンカー』なんとか窓側をGet。
短い時間ではありましたけど、上田-軽井沢-上田のミニ旅行を楽しみます。
ちなみに上田駅では発車音楽にOPの『Sine』が流れました。
この日のために用意してくれたとのことでした。
(録音しそこねたことが悔しいかも?)
車内放送も『なつまち』劇中名所案内が行なわれ、いつものしなの鉄道とは一線を画したものとなりました。
(それでも浅間山はどこ?って聞いてくる方もいて、自分で案内することがありました。一般の観光放送もあっても良かったな)
ちなみに後に聞いた話になりますが、乗車した分での乗車率は120%を超えたそうで、事実立席の方もいましたし『成功』という話も聞きました。まさに『演出勝負で大成功』といえるんじゃないかと思っています。いやぁこれは本当に良かった!
急行券は記念券では絵柄入り、単体券でもロゴが入ってるし、乗車証明証も貰って嬉しいものになっています。
20分、30分の停車があっという間に過ぎたとさえ思う急行『あの夏で待ってる』でした。
が、小諸での23分間の停車では、ベルウィンこもろで開催の、小諸フィルムコミッション市民参加型総会にチラ見ながら参加してきました。昨年は『あの夏で待ってる』の大澤プロデューサーの講演があって参加してきましたが、その際市長の挨拶に「島崎藤村作品の映画化」を触れていたことを覚えています。その作品の1つである『家』がまもなく上映開始なんです。今年は急行 あの夏で待ってるバッティングしてしまい、総会の参加ができません(あれば優先していた)。せめてものって想いと思って、23分停車にかけました。丁度『家』監督の講演会が終わって質疑応答の最中でした。自分もそういえば昨年、質疑応答で真面目な質問しちゃったな……とどの視点で見ても赤っ恥だったかな?って思うことがあります。
急行『あの夏で待ってる』乗車だけの日帰りでは、たぶん充実できないと思って、今回も宿泊したんですが、これは正解だったようです。ファン同士の飲み会が大変充実してましたし(3時間以上やっていたか)、初来訪の店で冷えたビールは、やかんで注がれるという貴重な体験をしてきました。ホテルも今回半年ぶりの小諸グランドキャッスルホテルですが、シングルが満席で電話交渉したら、ダブルルームのシングルユースとなりました。シングルですと布引方面を眺めますが、今回の部屋は浅間山やしなの鉄道寄りの眺めを堪能できました。しなの鉄道を見れるという意味では、絶景部屋が当たったってことになりますねww。